東小雪さんと、増原裕子さんの新書、

「女どうしで子どもを産むことにしました」

を読みました
読んで改めて痛感したこと、それは、

「精子提供者には、親戚の叔父としての関わり方をしてほしい」

と言う要求の、ゲイ男性への負担の高さだ…。

 

「子育てはレズビアンカップルがするから、育児には関わらないでほしい」
「しかしながら、付かず離れずの距離感で、見守ってほしい」

この二つの条件は本質的に矛盾しているから…これに応えるゲイ男性は相当ストレスが掛かる事でしょう…。

 

聞いた話ですが、これに加えて辛い事が2点有るそうです。

 

■提供期間中(概ね7か月~1年程度)の男性に求められる制約

 

1:提供中のゲイ男性に対する、セックスの禁止

提供中のゲイ男性は、パートナーとすらセックスが出来ないそうです。理由は、性病を感染してしまう、万が一の可能性が有るから。

 

2:提供中の男性に対する、自慰行為の制限

提供中の男性は、自慰行為もままならないそうです。と言いますのは、溜める必要が有りまして…月1回の提供の為に、2週間禁欲する必要があるから。

 

これだけのストレスを与えて、手に出来るのは親戚の叔父さんと言う立場だけ。何人ものゲイ男性に提供を断られて来たのは、ある意味当然とも言える。

東さんと増原さんと提供者の3人で決めた事だから、他人がとやかく言う筋合いは有りませんが…お二人は、提供中のゲイ男性に、これだけの負荷を掛けている事は、きちんと認識するべきでしょう…。

 

個人的に更に気になるのは、提供者のコウ君とお二人の関係性の薄さ。

「年に4-5回、LGBTコミュニティで会う、考え方に通ずるものがある友人」

とありますが、その程度しか会わない人は、顔見知りという位の親しさだぞ…。

人間関係の強弱を図式化して見る

 

表1:人間関係の強さ一覧表

レベル ラベリング 人間関係の強さの程度 必要期間
1 見知らぬ人 初対面の人
2 顔見知り 数回会った事が有る人
3 気の合うお友達 数回会った事が有り、気が合う人 0.5年~
4 長くお付き合いできるお友達 お互いの素性・趣味が良く分かっており、助け合う事が出来る人 1年~
5 親友 共同して課題解決に取り組んだ経験があり、損得関係なしに付き合える人 3年~
6 親戚 血の繋がりがある人 人生と同じ長さ
7 家族 パートナー・兄弟・親・子供 人生と同じ長さ

 

この図から分かるように、コウ君とお二人の関係は、レベル2の顔見知りか、精々レベル3の気の合うお友達といった所

この程度の付き合いしかないコウ君に、お二人が課す負担は下記の通り

 

1.生物学上の父親になってもらう為に、提供に纏わる、上記に記載した制約及び提供のために月一回準備し、持参する事

2.コウ君は育児に関わる事が出来ず、子供は基本的に二人で育てる。コウ君の意思に反した育児を行っても、コウ君には発言権が与えられないと言う無力感

3.お二人が死去するなど万が一の事が起きた場合には、コウ君のライフサイクルとは無関係に、育児をしなければならないという事(または、児童養護施設に預けると言う良心の呵責を受け入れる)

 

…何だか徹底してお二人の都合が優先されているような気がする…。

本の前半には、お二人が真摯に子供を育てたい気持ちが書かれていて、そこは良かった。

しかし提供者を探し始めてトライを開始する後半に関しては、共感できません。。。